犬の最適な食餌は?
犬にとって最適な食餌は何だと思いますか?犬の祖先は本来何を食べてきたのでしょうか。犬は元々肉食の動物であり、草食動物を捕食していました。
しかし、近年人間に餌を与えられるようになってから、穀物主流であるドライフードなどを食べるようになりました。人間に飼われペット化してきていますが、本来持つ野生の遺伝子は現在も残っています。犬の牙をみれば肉食であったであろう面影があります。犬の歯は裂肉歯で臼歯がないことから、穀物は食べていなかったのではないかと思われます。犬の唾液中の成分にはアミラーゼが含まれていないので、おそらく澱粉質は食べていなかったことになります。
また野生の犬や狼やキツネなどの肉食動物で、犬だけが人間と暮らし餌を与えられるようになりました。人間は自己の都合により、穀物を与えるようになり、今現在ペットフードの多くが穀物ですが、いまだその姿に変わりはなく歯の構造は裂肉歯、それに小さな胃、短い腸なのです。犬の腸は体の6倍しかありません。草食や雑食である牛で体の20倍、豚で14倍の長さあります。これらのことからしましても明らかに犬は肉食動物であったということが分かります。
現在、農林水産省では「人の口に入る家畜の飼料」の安全基準は設けられていますが、ペットに関する基準は設けられておりません。ということは、逆にいえばどのようなものであってもドッグフードとして販売することが可能だということになります。
「ペットフード工業会」「ペットフード公正取引協議会」の二つの組織によって、それぞれガイドラインがかろうじて設けられていますが、それでも「原材料を使用量の多い順に80%まで表示しなければならない」、では残りの20%はというと何が入れられていようが表示の義務がないので私たちには全く分からないのです。「法的規制」ではなく、あくまでも「自主規制」ということですので、ガイドラインから外れたとしても何の罰則もありません。
ですからドッグフードの場合ですと「法的規制」が全くないというのが現状なのです。
では、いったい何を与えればよいのかというと、やはり「生食」や「自然食」ということになりますね。ペットショップなどで見かける数あるフードの中に、「ナチュラルフード」というのがありますよね。でもそのフードがナチュラルではないかもしれなかったらどうしますか。使われている肉は安全な肉ですか?人の食べることの出来ないような粗悪な肉かもしれません。そのナチュラルフードにも合成保存料や合成着色料、合成香料が添加されているかもしれません。多くのペットフードは添加物だらけというのが現状です。更に犬の嗜好を高めるために脂も加えられています。
これら脂は非常に酸化しやすく、酸化防止剤や保存料を添加しなくては品質を保持することができません。「オーガニックフード」というものもありますが、オーガニックだったら大丈夫というわけではありません。
オーガニックという言葉を聞くとなんだか安心のような気がしますが、オーガニックフードは外国で製造された輸入製品に多く、これら輸入製品は船便で数ヶ月もかけては運ばれるため、やはり酸化防止剤や保存料は必要不可欠なものとなるようです。これが現実なのです。
またドライフードの中に年齢別フードといったものや犬種別フードというものが売られています。ですがよく考えてみて下さい。自然界では離乳期以降は皆同じものを食べているはずですよね。幼児期に高栄養な食物は必要ではあるので幼児用のフードは納得します。ですから大きく分けて幼児期用と全年齢用との2種類あれば十分だと思うのです。それを幼児期用の他に、何歳〜何歳まで、何歳以上などといった過剰ともいえるほど各段階に分けられたドッグフード。
そしてなぜ犬種別なのでしょうか。大型犬と小型犬で栄養量が違うのは分かります。
しかし、細かく沢山の犬種ごとに分ける必要はないはずです。飼い主は自分の犬種専用のドライフードを選んで買ったりもします。
これらのフードの中身は、ほんの少しだけ配合分量を変えて作られているだけなのです。ただただペットフード業界に私達は踊らされているだけなのです。犬の体が求める本来の食事、それは生食です。
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